死亡保険金と特別受益

左近法務事務所

2010年10月13日 18:33



生命保険金(死亡保険金)は、原則として
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特別受益には該当しませんが

・保険金の額とその遺産総額に対する比率
・同居の有無
・被相続人の介護等に対する貢献度
・保険金受取人である相続人および
 他の相続人と被相続人の関係
・各相続人の生活実態

等、諸般の事情を総合的に判断して
保険金受取人である相続人とその他の
共同相続人との間に著しい不公平があると
判断した場合には
「例外的に」特別受益に準じるものとして
死亡保険金も持戻しの対象とされます。

ここで改めて
「特別受益」とはなにかを説明しておきましょう。

民法903条1項では
共同相続人のうちで被相続人から

①遺贈を受けた場合
②婚姻または養子縁組のために贈与を受けた場合
③生計のための資本として贈与を受けた場合

具体的な相続分を算定するにあたり
その者がもらった分を差し引いて実際に
もらえる相続分を算定する旨、規定しています。

以上、まとめますと
生命保険金(死亡保険金)は
原則、相続財産の対象にならない。

但し
例外的に特別受益の持戻しに
なる場合がある。


次回は
特別受益の持戻しが適用されないケースを
述べてみます。


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