「泥田坊」
泥田坊と書いて
「どろたぼう」と読む。
この言葉は偶然に発見した。
前回同様に母の言葉である。
「泥田(ひどろた)を棒でたたくな」
から来ている。
意味は以下の通りである。
無意味なことをする。
分別なく無茶苦茶なことをするたとえ。
この
泥田と棒をつなげると
「泥田坊」になる。
棒 と 坊。
字こそ違えども
何か深い関係が有るかも知れない。
では泥田坊とは何を指すのか。
長い引用であるが以下に記してみる。
昔、北国に一人の老人がいた。
子孫のために僅かばかりの田地を買い置き、
寒暑風雨に負けることなく
日々の耕作を怠らずに励んでいた。
ところがこの老人が死んだ後
その息子は酒びたりになり、
農業に励むことがなかった。
そして遂にはこの田地を
他人に売り渡してしまった。
それから夜になると
眼が一つある黒いものが現れ、
「田を返せ、田を返せ」
と叫んだと云う。
これを泥田坊という。
と書かれている。
「子孫に美田を残すな」と言う
言葉とある意味、対極を成している。
相続にあっては
土地問題も起こる。
農地であれば昔なら
長男が家督を相続し、次の代に
繋げたものであるが、今は
兄弟姉妹の全員に相続権がある。
農地を含む土地の分割争いが
兄弟姉妹間で起これば
泥田坊が現れて来るかも知れない。
行政書士 青木法務事務所HP
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