私の場合も10年前、母が倒れて大変な思いをした。
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救急車で運ばれた先の病院では、その後も
お世話いただき都合7年間留まった。
その間、週に2回は病院に足を運び
洗濯や身の回りの世話をした。
○○病院でお世話になっていた4年目ごろ
今度は父も倒れ、同じ病院にお世話になった。
病院はあくまでも「病人」のための「病院」であって
すでに看護が施されこれ以上、回復の余地が
なければ退院を勧められるが、次の行き場がない。
兄弟は3人いたが
健康な時には同居していた兄が両親の介護を放棄した。
妹は遠くに嫁いでいるため、これ以上負担を掛けられない。
途方に暮れて次の行き場所が決まるまで
病院に置いてくれるよう何度もお願いした。
しかし、こうしたお願いも5年目を過ぎたあたりから
出来なくなってきた。
その間にも他の有料施設を探し回ったが
どこもお金の面で折り合わず、結局
特養の入所待ちとなった。
母は要介護度「5」であったので
2年待ちで優先的に特養に入所することができた。
今度は父の番である。
こちらも同じ病院に長くいたので
母と同様、幾度となく退院を勧められた。
父も母と同様に特養の入所申し込みをしていたが
要介護度「2」であったために優先順序により
先送りされた。
病院からの退院要求と次の行き場がない
狭間の中で、漸く母が入所していた施設と隣接する
「安心の家」に入所がかなった。
足掛け10年。
でも私はまだ恵まれていた。
たくさんの人々の応援や支援をいただき
今、両親は安心して毎日を過ごしている。
母89歳。
既に寝たきり状態で子どもの顔もわからないが
私は幸せである。
父85歳。
病院にいるときは杖と車椅子を使っていたが
今は自分の足でしっかり歩いている。
人はみな、いずれ年老いていく。
介護を巡り親族の間で繰り返される
殺人や無理心中が毎日のごとく
報道されるが一向に改善される兆しが見えないと
感じるのは私だけだろうか。
(7月11日は参院選挙の投票日。
当選した議員が本当にこの問題に対し
真剣に取り組んでくれるのか疑心暗鬼である。)
(以下平成21年12月22日付の記事抜粋)
↓
特別養護老人ホーム入所待機者が42万1259人になった。
特別養護老人ホームの総定員数は、42万9272人(08年度)
であるから、定員を2倍にするか、現在入所中の人が
全員退所しない限り解消しない数である。
3年半ぶりに厚生労働省が公表した特別養護老人ホーム待機者数である。
今回は、重複なしの実数の待機者だが、とくに待機者の5割が在宅での待機で、
もっとも重い要介護4と5だけでも6万7千人に上るという恐るべき実態が明らかになった。
厚生労働省の長期的な施設抑制策(施設入所者の率を41%→37%へ引き下げなど)
に加え、施設整備費交付金の廃止、施設給付の国庫負担金削減などの帰結である。
また、各自治体は、直接特養入所申し込みを受け付けることも
、入所措置をすることもなくなって久しく、地域でどんなに特養待機者があっても
直接その責任を問われないことから、いたって冷淡かつ無責任である。
自治体の介護保険担当課にとっては、待機者問題よりも施設が増えて
介護費用がかさみ介護保険料が上がる方が問題なのである。
まさに「国策」としての介護難民である。
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